1990年代半ば、山形県・高木酒造「十四代」が火付け役となり、それまでの「淡麗辛口」が主流だった日本酒は「芳醇旨口」の時代へと変化。無濾過生のほか、洋食にも合う微発泡タイプや酸のフレッシュなものまで登場し、日本酒は今や国内のみならず欧米でも人気のお酒となりました。

東京でも日本酒業態の店が、昨年あたりから凄い勢いで増えています。
詳しくは、元上司のコラムが参考になります→ 増殖始めた「ネオ日本酒」業態

この若手経営者たちによる注目の日本酒専門店が、最近、恵比寿・中目黒界隈にも立て続けに出店したので偵察してきました。中目黒「酒人 あぎ」、「麦酒庵 恵比寿店」、「それがし 恵比寿店」です。

三店舗の共通点は下記のとおり
・日本酒を種類豊富に提供。20~50銘柄、種類にすると最高で100種類ぐらい。
・グラス(半合)で提供しているので気軽に飲める。
・禁煙は当たり前。
・料理がかなり真っ当。定番の珍味以外にも、独自の創作料理があり、魚介の質・鮮度にもこだわる。

この中で一番自分好みなのは、飲まし手・山本さんのいる「酒人 あぎ」も捨てがたいのですが、「それがし 恵比寿店」でしょうか。「麦酒庵 恵比寿店」はクラフトビールにもこだわってますが、公共施設の待合室のような内装と明るすぎる照明が△。

選んだ理由は、五反田にある一号店「酒場 それがし」で日本酒10種類とのペアリングコースを提供しているだけあり、料理との相性を考え幅広いタイプの日本酒を揃えていると感じたから。

この際だから爆弾発言しちゃいますが、実は私、今流行りの無濾過、生酒(火入れナシ)とついた日本酒全般が苦手で、こうした日本酒専門店に行くと飲めるお酒が殆どなかったりします。高アルコールで、米の旨味が乗った飲み応えのある無濾過生原酒などは、味のインパクトが強いのでグラスで売りやすく、多くの日本酒専門店が得意とするところ。ワインバーでもグラス売りに適したワインがあると思いますが、こうした日本酒にはちょっとした珍味で十分。繊細な和食には合わないものが多いというのが、ここ数ヶ月いろいろ飲んできた私の持論です。そういう意味で「酒人 あぎ」は塩分強めのツマミと珍味で徹底していました。

そして、香り・色・味わいにおいてワインより振り幅の小さい日本酒こそ、きき酒師の存在がとても重要であることを強く感じました。

料理居酒屋、割烹、鮨屋に行くと、自分の店の料理を引き立てる慎ましいお酒を厳選しており、個人的にはむしろこちらが好み。野菜と魚介の和食に日本酒を合わせることが多いので、具体的には静岡や山形などの軟水からなる淡麗旨口タイプの火入れ純米酒が特に好きで、何杯でもお替りできる飲み飽きしないものが1,2種類あればそれで十分。ワインも食中酒として優れたタイプが好みですが、お酒は違っても、結局求めるものは同じなんですね。

自分の好みがここまで明確になったのは、こうした日本酒専門店が飲ませてくれたからこそ。皆さんも是非好みの日本酒をみつけてみてくださいね。

「それがし 恵比寿店」の刺身盛りと珍味盛り。特注の酒器もセンスいい。この日は蒸し暑くて「酒グリア」を飲み過ぎました。漬け込んだリンゴの風味が日本酒とよく合うので、日本酒ビギナーにもお薦めです。

DSC00435-001

DSC00436-001

DSC00433-001

それがし 恵比寿店
TEL 03-6416-3981
東京都渋谷区恵比寿西2-3-11





 
スポンサードリンク