外食続きで胃腸が疲れ気味だったこの日、友達と夜行く店を決めかねていた私は、ふと苦味の強い逞しい野菜や、薄味の素朴な料理が恋しくなったのです。そこで思いついたのは、最も食べに行く機会の少ない“沖縄料理”でした。 

沖縄料理ならここと決めていた店をふと思い出し、すぐさま検索。食べログに店主の挨拶文をみつけ、思わず笑みがこぼれました。

初めまして。店主・我如古(がねこ)朝和(ともかず)と申します。石垣島・新川出身の37歳。どう見ても沖縄人の顔しています。高校野球大好きです。どうぞ、「沖縄料理 我如古(がねこ)」よろしくお願い致します。
三軒茶屋に、沖縄(地元)にこだわった沖縄料理店有り!石垣島出身の店主が地元・沖縄の食材を使い、ごく当たり前の沖縄料理を作ります・・・

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店に到着すると、出迎えてくれたのは、まぎれもなく沖縄人の我如古さん。初対面なのに無性に懐かしさを覚えました。常連客が寛ぐアットホームな店内には、高校野球グッズが所せましと並び、店主のこだわりと几帳面さが伺え、それもまた妙に落ち着けるのです。

今の時期限定「生シークァーサー割り」で喉を潤したら、気になるメニューを片っ端から注文しました。

ミミガーポン酢和え

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ジーマーミー豆腐
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なんだろう・・・今まで食べた沖縄料理と何かが違う。素朴なのだけれど、とても繊細で、どれも素材が生きてる。どれもちゃんと手作りで身体がすんなり受け入れる。

「ドゥルワカシー」椎茸の出汁、田芋の甘味とねっとり感がクセになる。
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アーサー出汁巻き玉子
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「グルクン唐揚げ」骨も頭もパリポリいける
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美味しい、美味しい、と感動している私に、グデングデンに酔った隣のおばちゃん(同い年)が、

「そーなんれすよ、ホント美味しいんれすよ~。沖縄料理の店に、今まれ30軒くらい行ったんれすけろ、ここがイチバン!また、ここの八重山そばが美味いんれすよ~」と。

沖縄には行ったことあるけど、沖縄料理店にはおばちゃんの三分の一ぐらいしか行ってない。それでも分かる、おばちゃんの言いたいこと。

「八重山そば」
この澄んだ優しいスープ、疲れた胃腸に染み渡る。麺がまたシコシコ。
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ちょうどその時、店内に設置されたテレビからワーッと大きな歓声が聞こえてきました。

その日の昼に放送された高校野球決勝戦の録画で、大阪桐蔭が逆転して三重を破り、全国制覇を果たした瞬間でした。

なんかこの店とは縁があるかもね~。

実家の下田の金目鯛を送ると言って聞かないおばちゃんを宥めて、笑いながら店をあとにしました。


我如古 (ガネコ)
03-6413-8922
東京都世田谷区太子堂4-28-9 中村ビル 2F

 
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