久々にやってきました「新ばし しみづ」。唯一無二の握りを求めて。
都内で好きな鮨屋は?と聞かれたら、必ず挙げる店の一つ。今回も存分に堪能させていただきました。

しかしながら、指標としている鮨を食したことで、自分の中で起こってる、ある変化に気付きました。東京を離れたこの一年で、どうやら味覚が変わってきているらしいことを。

(んなことあるわけないと思うでしょ? あるんですよ。全ては水なんでしょうね。長くなるので、この話はまた今度)。

しみづは何といっても、西郷隆盛似のご主人同様に、赤酢と塩がキリリとたった雄々しい酢飯が大きな特徴。これに鮪の香りと脂、コハダの絶妙な仕事が、見事に呼応し共鳴します。

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それを最大限に味わうには、ツマミなど頼まず、しょっぱなから握ってもらうべきなのは承知してるんですが、やはり頼まずにはいられません。

ゴロンと切った大きな煮蛸は実に歯応えがよく、蛸食ってる感この上なし。噛めば噛むほど広がる香り、しみだす旨味。

酢でシメた生牡蠣の、濃厚な磯の香りとコクは、今なお記憶に鮮明。1.5㎝角に切ってくれたおかげで幸せ10回ぐらい味わえたけれど、最後の一粒の名残惜しかったこと。


握りは筋肉質で脂の乗ったサヨリからスタート。イカの次は赤身、トロ、コハダと続き、存在感のある酢飯が徐々に本領発揮。ツメ、旨味、歯切れがいい塩梅で揃った蛤も、見事に引き立てます。

逆に、旨味が脳天を刺激するほど熟成した鯖に、この酢飯はやや賑やか過ぎかなと。鯖と白身に関しては、関西に学ぶことが多いなぁ。

この日最も質の高さを感じたネタは、閖上の赤貝。丁寧な仕事が透けて見えるよう。お茶に変え、車海老、北海道のウニ、とろける穴子に自分までとろけたら、黒々とした干瓢を巻いてもらいお愛想。

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やはり、イカと酢飯のハーモニーが分かる鋭敏さで挑むために、次回からツマミはやめようと一度は決心したのだけれど、最後の干瓢はヤバい。今度はあれもツマミでいただくことにしよう。

それはそうと、ネタふっておきながら、魚クンのウンチク書くの忘れてるし(笑)


新ばし しみづ
03-3591-5763
東京都港区新橋2-15-10
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