広尾「アラジン」は何年ぶりだろう。東京を離れて以来、上京すれば老舗ばかりに足が向いています。

愛読してるブログの記事で、この名店のことをふと思い出し、評判の鴨料理を一ヶ月以上前に予約していました。
この日、半ば強引にある方をお誘いしました。持ち込んでくれた2本のワインを見れば、もう誰だか分かりますね。私の数少ない友達(笑) マリアージュにもうるさい方だから、完璧なディナーが約束されるのだ。

さて、今夜の主役である「新潟県 網捕り真鴨」が、まずはテーブルまで挨拶にきてくれました。一羽を三皿仕立てのコース(2名分)にしてくださるとのこと。あとは前菜とチーズをアラカルトで注文しました。

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手長海老の白菜包み セップオイルと柚子の香り

冷たい雨がそぼ降る夜だったので、心身まで染み渡るような温かく繊細な料理に救われました。素材の甘味と交差するセップと柚子の香りは品があり、グラスシャンパンと◎ (銘柄ど忘れ)

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鴨が来る前にワインの話を少し。

もし、世界中の名だたる赤ワインを集結させた試飲会を主催するとします。勿論すべて熟成した飲み頃ワイン。

その会で、一番最後に注ぐワインは自分の中で「エルミタージュ」と決めています。

偉大な赤に求める、美と強さと優しさを見事なまでに兼ね備えたエルミタージュは、やはりどう考えても超越しているのです。

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このシャーヴのエルミタージュ1998は、まずその妖艶な香りに、一瞬にして悩殺されます。

狂おしいほどに複雑なこの香りを、何かに例えるなんて下世話で悲しくなるけど、あえて表現するならポプリ。

ポプリとは、花、ハーブ、スパイスとエッセンシャルオイルで作る芳香剤のことで、ゴージャスな花の香りの中に、甘くて白いコリアンダーが見えかくれし、涼しげで可憐でもある。

味わいは圧倒的なスケールを感じさせながら、質感は滑らかで、唾液が溢れ出るほど芳醇なその液体は、あらゆる味覚を刺激しながら口内をしなやかにくまなく流れます。

ブルゴーニュには強い98の個性も、ローヌには輪郭を際立たせ輝きをもたらしていました。

黒胡椒の効いたハツと。

サンタさん、しっとりと焼き上げたこのハツを、10枚ぐらい串刺しにしてくれないもんでしょうか。

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つづく
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