次は施設について書こう思っていたのですが、その前にちょっと楽しい話を。

実は思春期からつい最近までずっと、父の事が苦手でした。

高度経済成長期を支えたこの世代の人たちが、現代のイクメンとは程遠い人種である事を差し引いても、ワンマンで短気で常に周囲を振り回すタイプの人でした。

けれど高齢になってからは、さすがに性格も丸くなってきて、イヤな部分がそぎ落とされ見えてきたのは、真面目で不器用で心配性な性格でした。

すべてはその裏返しだったのかと最近になってようやく思えるようになり、父娘関係はだんだん良好になっていきました。


そして父が倒れ、意識が戻ったあの日から、もうあの父はいなくなっていました。

嫌いだったはずの頑固親父がいなくなって嬉しいはずなのに、とても寂しくていっぱい泣きました。

介護には家族にしか分からない事がたくさんあります。

でもその悲しみもほんの一週間ぐらいで、やがて笑いへと変わっていきました。

なぜなら今の父、めちゃくちゃ面白いんです!!もともと人を笑わせるのが得意でしたが、昔とは別次元な面白さ。



育児をしている友達から「毎日笑いネタが絶えない」と聞いていましたが、まさにこんな感じなんだろうなと思いました。予想外の答えが返ってくるので、一挙手一投足見逃せない感じ。

毎日ひとこと日記を書かせるようにしたのですが、文才ゼロだったあの父が、たった5行の文章で大爆笑させてくれるので、軽く嫉妬さえ覚えています。

内容の殆どが若くて可愛い看護師ネタで、「今日もキッスなし」「残り香が良い」とか余計なメモばかり(笑)

日記三日目にようやく母が登場、「濡れた傘を見て大変さを感じた」と愛情もちらり。そろそろ娘を登場させてよ、と言うと嬉しそうに笑っていました。


「父とこうやって面と向かって話せる時が来るとはねぇ…」

と思っていたら、全く同じことを父に言われて、やっぱり親子だなと驚きました。

と同時に、昔の父はこんな素直に愛情表現してくれなかったので、今とても幸せな気持ちに包まれています。


母もパニックからようやく落ち着きはじめ、爆笑してくれるようになりました。

こんな家族の雰囲気がいつまでも続くにはどうすればいいか考えた末、認知症予防に脳トレをやってもらうことにしました。

「認知症 脳トレ」で検索すればダウンロードできるクイズ集がたくさん出てきますが、こういう雑誌を買った方が早いかも。点つなぎも人気みたい。

文章が少なく、字が大きく、1ページ完結型で面白い「ざんねんないきもの事典」も買ってみました。

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昨日、試しに脳トレをやってもらったところ、興味を示し一生懸命取り組んでくれていました。

問題一つ一つにQUOカードの懸賞がついているので、モチベーションも上がると思います。

いつかウクレレも聴いてもらおう。

YouTubeも早くUPしたいです。

つづく













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