久々に本で癒されました。

南太平洋の国・パプアニューギニアの人々の暮らしを記録した「ブタとサツマイモ」という本です。

著者は人類生態学の研究家。

ほぼ自給自足で暮らす現地人と共に生活していくなかで、自然と共に生きるしくみを発見していきます。

SNSで誰かが薦めていてピンときたこの本、

現代人の行き過ぎた食生活を見直すヒントがあるかもと思い手に取ってみたのですがカルチャーショックでした。

まず、パプアニューギニアの人は豚とイモだけを食べて暮らしています。

豚はペットであり、食料であり、仲直りや結婚のためのお金の役割も果たしています。

気の毒なのですが、飼育しているオス豚は獰猛にならないよう去勢するので、飼育しているメス豚は野ブタと交尾しに森へ行くのだそう(笑)

メス豚が森で出産した頃を見計らって、仔ブタを取りに行くのですが、見付けられなかった場合、仔ブタは野ブタになるらしい(笑)

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また、サツマイモは現地の人の貴重な食料であり、豚のエサでもあるそう。

天候不良でサツマイモが不作の時はどうするのだろう?

日本人の研究家は、サツマイモの食いぶちを減らせるので豚を食料にすれば一石二鳥なのではと考えました。

ところがパプアニューギニアの人は違います。

「人間は我慢できるけど、豚は我慢が出来ないから分け合う」のだと。

そんなふうに大事に育てた豚を殺して食料にするのですから、肉を食べるとは本当に大変な事なのです。

育てて殺した人にしか分からないと思いました。

(ちなみに私はもう、牛も豚も食べるのをやめました)

そして、パプアニューギニアのサツマイモはなんと20種類以上!

日本人の研究家は、その中から好きな品種ばかり食べていたそう。

そして好きなサツマイモ・ベスト10を選ぼうと思い立ち、みんなにアンケートを取ります。

ところが現地の人は口々にこう言いました。

「どれが一番かなんて選べないよ、それぞれに良いところがあるから」と。

日本人のサツマイモ年間平均摂取量は、パプアニューギニアの人のたった二日分。

それぐらいサツマイモを食べるので、品種による微妙な味の違いを楽しんでいるのですね。

ちなみに、人間は一日に最低50gのたんぱく質が必要なのに、現地の人は動物性たんぱく質を10gしか摂っていません。

残りのたんぱく質は、なんとサツマイモから摂っていたのです。

調べてみると、ここのサツマイモは、日本のサツマイモの2.5倍のたんぱく質を含むことが判明。

しかも、現地の人が筋肉モリモリなのは、動物性たんぱく質を排泄しにくい体質であることもわかりました。

長い歴史の中で自国に根付いた食文化には意味があり、その答えはちゃんと身体にあるのです。

それを蔑ろにして、自然との共存はあり得ないのだということが再確認できました。












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