最近、見える景色が今までと違います。
世の中を客観的に観察するようになってから、不思議な偶然が次々と起こるような。

どっぷり浸かってた時には見えてなかったものが、見えてきたのでしょう。

昨日、デパートの生活用品売場に行ったら、ふと信楽焼の作家・稲田雅煕(まさき)さんの特設コーナーがあるのを見つけました。

信楽焼、一つも持ってないなぁ…

と思いながら一つ持ち上げてみたら、軽くて拍子抜け。

「軽いでしょう?これも持ってみて、めちゃくちゃ軽いから」

人懐っこい稲田さんに捕まってしまい、そこからまたいつものオタク同士の会話に発展(笑)

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若い頃、京都で修業していたそうで、逃げ出したくなるほど辛かったという話を聞かせてもらい、職人の世界の厳しさを垣間見ました。

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京焼や清水焼は東アジアの技術を取り入れ、上層階級の間で発展してきた文化。

組織化された分業制というイメージ。

そこから信楽で独立、さらに過酷な貧乏生活を乗り越え、一人で自由奔放に創作してきた稲田さんの人生が、大胆でいて優しさのある器ににじみ出ているようでした。

貫入の入った豆皿に一目惚れ。これとお茶碗を購入。この豆皿、若い頃に作ったもので、もうこの土は入手困難らしい。解ってくれて嬉しいと。

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稲田さんに、陶芸やらないの?と聞かれたので

来世でやる予定なんです

と答えたらバカウケ。

理由は、最低でも半生ぐらいかけないと習得できなさそうだから。

素朴でぬくもりのある信楽焼はこれからの時代に、そして今の自分に、しっくりときました。

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