自慢じゃないが、自分の料理より美味い店がほとんどない。
だからここ数年、会食以外は外食しなくなった。

自分は、出汁、スープ、香味野菜、スパイス&ハーブ、素材との組み合わせで、旨味を最高潮にもっていく方法を知っているから。

元々見た目だけのオシャレな料理に興味がないし、外食にそれを求めることもない。

旨味とインパクトの強い自分の料理が、もうすでにストレス解消になっていたのだろう。

今まで十数年間、ワインと外食に注いでいたエネルギーが料理へと向かった。上達は目覚ましかった。

365日ほぼ毎食自炊と家族の弁当づくりの生活を数年間全力でやってきて

ある日、プッツリ糸が切れた。

料理することに疲れたのだ。

なんだろう…

すごく自然に逆らってきたツケが、回ってきた感じがした。

郊外まで出向き、見て触って嗅いで選んできた素晴らしい食材たちが主役にならず、

自分が主役の料理になっていた。

本来、家庭の和食とはそんなもんじゃなかったはず。

自然を崇拝してきた日本人は、料理においても、人が素材より上に立つことはない。

陽当りや気候や土壌が作り出したその素材の味を、もっとも美味しく引き出すため、下ごしらえを重んじてきたぐらいだ。

もう随分長い間、レシピ本というものを開いたことがないし、本屋の一等地を陣取る膨大なレシピ本売り場も避けて通るほど怖い。

西洋的な「レシピ」という設計図をそんなにも毛嫌いしてきたくせに、

創造や進化といった、西洋的思想はしっかり家庭料理に持ち込んでいた自分に気が付いた。

そして素食へ行き着いた。

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5L瓶の梅干しを数えたら140個以上あった。それを二瓶が二人家族の一年分。ザルは収納に困るので、来年からスダレを広げて干すことに。
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