ゴールに向かって懸命に走り続ける父を一週間離れずに応援していた。
呼吸の一つ一つを聞き逃すまいと。

最後まで快復の希望が捨てきれなかったので

立ち止まって引き返すつもりなら、全力で受け止めるつもりでいたのに

父は潔く逝った。

亡くなる直前の約2時間、消えそうになる父の呼吸を

家族みんな耳を澄ませ聴いていた。

急に呼吸が深くなり目を見開いたので、

歓声をあげた私らを

父はじっと見たまま息を引き取った。

耳は最後まで聞こえているというので

ありがとうを言い続けたが全然足りなかった。

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父は昔から、家族に対して厳しくて怖くて、衝突ばかりしていた。

けれど家庭の外では、とにかく明るく前向きな性格で、楽しい事が大好き、誰にでも気さくに話しかけるから友達も多かった。

そして私の音楽好きは父の影響というぐらい歌が好きな人だった。

晩年の、家族に優しくて繊細な父を見ていたら

父の生きてきたこれまでの時代が

父には生きづらかったのがよくわかった。

家族の前では頑張り過ぎていたのだろう。

そして本当は甘えたかった自分にも気付いていった。こんなお父さん子だったことに今さら気付くなんて。

この一週間、寝ている父にずっと話しかけていた。

最初は照れくさかったけど、次第に話したいことが溢れてきた。

歴史好きだった父に

日本の素晴らしさを

日本人として生まれてきたことの幸せを話して聞かせた。

話はまだまだ尽きないけど、

家族のために長い間、本当にありがとう。ゆっくり休んでください。

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